12月3-5日に、韓国のチャンウンで開かれた「慶尚南道教育町ツバメ教育プロジェクト」の会合に行ってきました。慶尚南道は釜山を含む韓国南部の「道」で、ラムサール条約湿地の牛浦があることから環境教育が盛んなようです。
韓国と日本のツバメ交流は、2011年に慶尚南道の小学校の先生たちがツバメかんさつ全国ネットワークのホームページを見て、私を訪問してくれたときから始まりました。残念ながらいまは途切れてしまいましたが、石川県と韓国の小学生たちが相互訪問する行事も行われていて、11月8日のブログでも紹介したように私も2013年に子どもたちと韓国へ行ったことがあります。
ツバメ会議の日の朝、早起きして牛浦湿地を散策しました。湿地のそばの食堂で朝ごはんを食べたら、すぐ横の建物にコシアカツバメの巣がありました。ツバノキとバードリサーチでツバメの巣のフン受けを制作していますが、コシアカツバメの巣にフン受けが付いているのは初めて見ました。大事にされているのだと思いますが、ちょっとフン受けが大きくて巣に近いので、プレッシャーを与えていないかと心配です。
2023年7月に韓国へ行ったときにもコシアカツバメの巣があったなと思い出し、写真を探してみました。私が住んでいる東京ではあまり巣を見かけないのですが、日本では西日本に多いツバメなので、韓国にはよくいるのかもしれません。そして韓国でもツバメが来る家には福が来るというふうに言われているそうですが、コシアカツバメは他のツバメの巣を乗っ取るので、不吉な鳥だということを言う人がいたそうです。この写真の右側の巣は、ツバメの古巣を覆うように作られていますね。
さて、今回の会議では環境教育から発展して、ツバメに関わるいろいろな活動をしている皆さんの発表がありました。なにしろ韓国語なので、簡単な通訳をしてもらっても完全にはわからないことが少なくなかったのですが、ツバメのドキュメンタリー番組の制作に携わった方の発表は映像付きなのでよく分かりました。子育て、ねぐら、渡りを映像にした50分のドキュメンタリー番組はYoutubeで公開されているので、ぜひご覧ください。アナウンサーの語りは、Youtubeの自動翻訳機能でだいたい分かります。
神山和夫(バードリサーチ)