旧国立駅舎ツバメさんレポートvol.1-人工巣にツバメが入居

旧駅舎の人工巣に来ていたペアはなかなか子育てを始めないので心配していましたが、今日はメスが産座に使う羽毛を人工巣に入れていました。いよいよ産卵の準備です。


ところで、この人工巣は今年の2月2日に設置させてもらったものです。普通は巣を直接、壁に付けるのですが、通りを飛ぶ天敵のカラスに見えやすい位置なので、ツバノキのメンバーの本多さんにこのような箱をしつらえてもらいました。


じつは去年、ツバメが営巣していたのは上の写真に写っている電灯の支柱の上部でした。天井間際のツバメが大好きな位置ですが、巣を作るには狭すぎてヒナが落ちてしまいました。左の写真の巣は、崩れてヒナが落ちそうになったので粘土で補強してありますが、結局ヒナは落ちてしまい、フン受けの上で親から餌をもらって巣立ちました。今年はこの場所では営巣しないよう、プラスチックシートでこの場所を覆って、人工巣を使ってくれるよう誘導しようとしたのですが、ツバメは電灯の上に巣を作りたそうで、いつもこことまっていて(プラシートがあるので巣は作れませんが、無理矢理とまることはできました)、人工巣へやって来るまでに時間がかかりました。本来なら、ツバメが自分で選んだ場所で、自分が作った巣で子育てさせてあげるのが一番なのですが、この位置ではヒナが無事に育つ可能性が低いと思い、旧駅舎にお願いして人工巣を付けさせてもらいました。

神山和夫(バードリサーチ)