旧国立駅舎ツバメさんレポートvol.3-9月になっても、まだ巣にお帰り

JR国立駅前の旧駅舎の人工巣では、まだ今夜もツバメが巣のそばにもどってきていました。8月7日にプチ巣立ちしていましたから、まもなく巣立ちからひと月になります。遅い時期にヒナが巣立つと親の面倒見がいいらしく、巣立ったあとも夜は親子で巣に戻ってくるケースがよくあります。それでも2週間くらいで親子とも姿が見えなくなることが多いですし、9月になっても巣(のそば)に戻ってきているツバメは、私自身ははじめて見ました。今年は遅くまで子育てしている巣が多く、今夜はJR立川駅にも、まだ1羽残っているツバメがいたそうです。

ここの二番子は4羽が巣立ち、はじめは両親と4羽のヒナが帰ってきていましたが、次第に独り立ちしたのかヒナの数が減り、8月26日には父親ツバメが姿を見せなくなって母子4羽になりました。もう東京ではツバメの姿を見かけることも少なくなり、ほとんどのツバメが西日本へ渡っている季節です。今夜(9月2日)は2羽で、母親がいるのかヒナ同士なのか、ちょっとわかりませんでした。二羽がとまっているランプの上は、親ツバメがお気に入りの就寝場所でした。親が二羽でとまっているとヒナは入りづらいのか人工巣で寝ていて、ときどき夫婦に割り込むことがあったくらいですが、母親だけになると一緒にランプで寝るようになりました。

8月29日、台風接近で大雨だった日は、レールに母ツバメ、人工巣とブランコにヒナがいました。ヒナが5羽並んで餌をもらっているのは、6月19日に一番子が巣立った日野写真です。

今週後半にお天気が回復したら、いよいよお別れかもしれません。また来年の春に会おうね。

神山和夫(バードリサーチ)