ツバメ用ブランコ
私たちの活動の中で取り入れているものに《ツバメ用ブランコ》があります。“ブランコ”といっても、ゆらゆら揺らすためのものではなく、ツバメがとまる場所として設けているものです。親ツバメも巣立ち後のヒナもよく利用しています。


どんな時に取り付けているか
①人工巣に誘致したい時
人工巣を付けても、他にも巣場所として執着しているところがあると、そばにいるにも関わらず、なかなか人工巣にとまらないことがあります。数日経っても様子が変わらない時、人工巣の横並びにツバメ用ブランコを付けてみます。すると、まずブランコにとまり、次に人工巣にとまって営巣に至るようになります。
実際のケース☟ 飲食店の立体文字の上に巣を作ろうとしていたが、そこは巣を作られては困る場所だったので、向かいの柱に人工巣を付けおきました。でも、ツバメは立体文字への執着が強く、なかなか人工巣まで来ようとしなかったので、ツバメ用ブランコを付けました。すると、翌日にはブランコと人工巣にとまり営巣しました。


②巣の近くに親ツバメがとまる適当なところがない場合
産卵前はオスとメス同時に巣にとまったり一緒に眠ったりしていますが、産卵後は、オスは休むときには巣に近い場所にとまることが増え、そこから巣を見張ったりしています。例えば、巣のそばにある古巣・照明・防犯カメラ・看板・配管などにいるのをよく見かけます。でも、そのようなところがない場合、オスは近所の建物に休息場所を見つけて、夜はそこへ眠りにいきます。日中に巣にいる時間が減るので、巣が襲われやすくなっているかもしれません。(天敵避けをしていれば別です)
また、巣のそばにとまっていても、下の写真のケースのように安全な体勢でとまれないと、営巣せずに他所へ行ってしまうこともあります。
だからといって、巣の周りに突っ張り棒のような丈夫で長い棒を付けると、そこにカラス・ツミ・オナガなどの天敵がとまって巣が狙われやすくなり、ツバメにとって安心できる巣場所ではなくなってしまいます。(※1)
※1 突っ張り棒などを付ける場合は、天井から10㎝程の位置に付けて間を狭くすると天敵の鳥はとまりづらくなりますが、ヘビやネズミは伝って来られます。
実際のケース☟ オスの休息場所が壁に立てかけられた支柱の上しかなく、このように壁側を向いた不便かつ無防備な体勢で眠っていた。そこで、外側を向いてとまれるようにツバメ用ブランコを付けた。


ツバメの習性を踏まえた形状に
ねぐらへ行ったツバメは、ヨシの葉っぱや樹木の細い枝先にとまって眠ります。そのような所ならば天敵の生きものが伝ってきづらいので、休息中に襲われるリスクを下げることができるからです。そういったツバメ特有の習性を思うと、巣の周りでとまる物もコンパクトでしなやかな形状にするとツバメ向きにすることができます。
参考☟ ヤナギ(左)やウメ(右)の枝先にねぐら入りしたツバメ。


作り方
園芸用ソフトワイヤー2本をねじり(※2)、約50~70㎝の長さにします。それを折り曲げて横18㎝×縦10㎝の長方形にします。このサイズだとツバメより大きな鳥はとまりにくくなります。切り口からワイヤーが出ていると危ないので注意しましょう。
※2 ソフトワイヤー3本ねじりで作ってみたところ、しっかりし過ぎる感触でした。


《取り付ける位置&向き》 ★重要ポイント
①ツバメから外が見える位置につける
軒下などにいる時も親ツバメは外が見える位置にとまって、巣に天敵が近づいていないか見張っています。ブランコも天敵の接近に直ぐ気がつけるように、外が見える位置に付けましょう。
②巣の横並びにつける
巣の前にブランコを付けると巣の出入りや給餌の妨げになるので、巣の横並びで巣と同じ高さになる位置に付けましょう。
★接着テープは注意して使用しましょう
接着テープが剥がれてくるとツバメの事故に繋がりますので、私たちはアルミテープの下に超強力両面テープ(※3)も使ってしっかり接着しています。テープにツバメが張り付いてしまったり、アルミテープの端でツバメが怪我をしないよう、細目にチェックしましょう。
※3 アルミテープや超強力両面テープの種類・貼り方・注意点は《天敵対策》のページに記載しています。
設置例☟


